JURY LIST 2026
審査員一覧 2026年

審査委員長

名前 所属 分野
巽和行 名古屋大学名誉教授?元IUPAC会長 無機化学

最終選考会 口頭発表審査員

名前 所属 分野
相川京子 お茶の水女子大学理学部化学科 教授 生物化学
笹森貴裕 筑波大学数理物質系化学域 教授 有機化学
鷹野景子 東京家政学院大学学長 物理化学
巽和行 名古屋大学名誉教授?元IUPAC会長 無機化学
中沢浩 大阪市立大学名誉教授、芝浦工業大学客員教授 無機化学
西川宏之 芝浦工業大学工学部電気電子工学課程電気?ロボット工学コース担当 教授 放射化学
野村琴広 東京都立大学理学部化学科教授 有機化学
松坂裕之 大阪公立大学名誉教授 無機化学
山田鉄兵 東京大学理学部化学科教授 無機化学
中村朝夫 芝浦工業大学名誉教授 有機化学
廣井卓思 早稲田大学先進理工学部化学?生命化学科 准教授 高分子化学

最終選考会 ポスター発表審査員

名前 所属 分野
笹森貴裕 筑波大学数理物質系化学域 教授 有機化学
松坂裕之 大阪公立大学名誉教授 無機化学
山田鉄兵 東京大学理学部化学科教授 無機化学
今林慎一郎 芝浦工業大学名誉教授 電気化学?物理化学
中村朝夫 芝浦工業大学名誉教授 有機化学
山下光雄 芝浦工業大学名誉教授 生物化学
正留隆 芝浦工業大学名誉教授 分析化学
小西利史 芝浦工業大学工学部物質化学課程環境?物質工学コース担当 教授 超分子化学
幡野明彦 芝浦工業大学工学部物質化学課程環境?物質工学コース担当 教授 生物有機化学
山本文子 芝浦工業大学工学部先進国際課程 教授 結晶化学

研究要旨審査員

名前 所属 分野
笹森貴裕 筑波大学数理物質系化学域 教授 有機化学
松坂裕之 大阪公立大学名誉教授 無機化学
山田鉄兵 東京大学理学部化学科 教授 無機化学
今林慎一郎 芝浦工業大学名誉教授 電気化学?物理化学
中村朝夫 芝浦工業大学名誉教授 有機化学
山下光雄 芝浦工業大学名誉教授 生物化学
正留隆 芝浦工業大学名誉教授 分析化学
小西利史 芝浦工業大学工学部物質化学課程環境?物質工学コース担当 教授 超分子化学
幡野明彦 芝浦工業大学工学部物質化学課程環境?物質工学コース担当 教授 生物有機化学
山本文子 芝浦工業大学工学部先進国際課程 教授 結晶化学

応援メッセージ

 

高校化学グランドコンテスト審査委員長
名古屋大学名誉教授?日本学士院会員
巽 和行

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「化学」は、分子およびその集合体の構造と振る舞いについて理解し、その知見をもとに様々な分子を「合成」して新しい機能を生み出す学問です。化学の基礎を学ばれて、将来は化学現象の本質を見極め、世の中に役立つ化学研究成果をあげたいという夢を持たれている若い皆さんが、高校グランドコンテストに集われ、これまでの勉強で教わったことを踏まえて、自分で研究課題を見つけ、そして自分でその成果を発表する場に臨まれます。ある意味では、科学者あるいは化学技術者への第一歩を踏み出されることになります。その際に私たち審査員が注目し、期待しているのは、皆さんの研究内容の優劣だけではありません。むしろ、課題の設定や研究を遂行する段階で、皆さんが一喜一憂しつつ「研究」の過程を如何に楽しまれたかを知るという点です。

本コンテストの研究とその発表は、多くの場合、何人かの高校生の皆さんの共同成果です。指導された先生方の様々な支援も受けたでしょう。あるいは、別に多くの人の助けがあったかもしれません。科学研究の成果は、あくまで個々の研究者の卓越した発想と努力の結果によってもたらされます。しかし、個々の研究者にとって、師となる人や多くの優れた研究者との出会いが必要です。それらは友人や共同研究者かもしれませんし、競争相手かもしれません。その意味で、グランドコンテストへの出場は優れた人との出会いと、その重要性を学ぶ良い機会かもしれません。

その観点で、夢多い高校生の皆さんの参考になればとの思いから、私自身の例をお話ししましょう。随分と古い話になりますが、我が国の大学で博士号を得た後の若い頃、米国コーネル大学のロールド?ホフマン(RoaldHoffmann)先生の研究室に博士研究員として飛び込み、3年あまり薫陶を受けました。ホフマン先生は当時40歳余の理論化学者で、私が滞在中に日本の福井謙一先生と共にノーベル化学賞を受賞されました。とりわけ、化学反応を律するWoodward-Hoffmann則は有名です。卓越した先生で、学問としての化学の魅力と、化学研究を志す自信を得ました。当時、ホフマン先生は「全ての分子は美しい(beauty)。醜い(ugly)分子は無い」とのタイトルで、コーネル大学の紀要に寄稿されたのを覚えています。現在も分子の美しさを教え続けてもらっています。また、ホフマン研究室には最先端の化学者の訪問が頻繁にあり、多くを学ぶ機会が得られました。さらに、研究室には世界各国から俊英の博士研究員が集まっており、現在に至るまで大いに刺激を受けています。高校化学グランドコンテストが、皆さんにこのような機会を与えるきっかけとなることを願っています。

東京家政学院大学
学長 鷹野景子

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高校化学グランドコンテストとのおつきあいは、このコンテストの生みの親、中沢浩先生(当時大阪市立大学教授)との共同研究打合せ後の雑談から始まりました。「高校生の化学のコンテストを始めたんですよ。お茶の水女子大学(当時の私の勤務先)も後援に加わりませんか?」とのお誘いに、すぐに大学に話を通しました。高校生の化学への興味を応援する取り組みとあっては、長年化学の研究と教育に携わってきた身からすると、引き込まれるのも自然なことでした。

それ以来、ほぼ毎年審査委員として参加させていただいていますが、発表では、同じテーマはありません。時に、部活動として後輩が引き継いだテーマについての発表がありますが、参加校も広がり、毎年のテーマの広がりを楽しみにしています。男子生徒のグループ、男女混合グループ、時として単独で研究と発表をこなす強者もいます。一人で発表するのは、男子が多い印象です。女子高生の活躍も目覚ましいものがあります。

私自身は、高校生の時、当時身近な存在ではなかった「コンピュータ」と、「プログラマー」という新しい職業への憧れから、数学科への進学を考えました。しかし、大学での数学は「哲学的」であると聞いた私は、私の方向性とは少し違うと感じ、小学生の頃から何となく好きだった理科(化学)の道を選びました。ところが、大学に入ってみると、数学寄りの化学分野があり、自然にその道へと導かれました。その後わかったことは、一つの科目の知識だけで成り立つ学問分野、研究分野はない、ということです。

また、この経験から、進む道の岐路に立った時、その時点での一番望む道でなく、第2希望、第3希望の道だったとしても、また次の岐路で道が拓けることもあるし、希望の方向に軌道修正していけば良いのだと気づきました。ノーベル化学賞を受賞された白川英樹先生も、研究室配属で第一志望でない研究室に進んだけれども、その時の学びがノーベル賞に繋がったと述べていらっしゃいます。

高校生の皆さんには、わずかな興味でも、やってみよう、と思えることに、まずは取り組んでほしいと思います。小さな一歩を踏み出してみましょう。それが次のステージにつながっていきます。その興味が、少しでも理科に関係することでしたら、この「高校化学グランドコンテスト」で発表してください。質疑応答から得られるもの、そして異なる学校で学ぶ仲間との出会いが、あなたの人生を広げてくれるはずです。

筑波大学数理物質系化学域
教授 笹森 貴裕

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2017年第14回、2018年第15回の高校化学グランドコンテストは、名古屋市立大学で開催されました。当時同大学に勤務していた私は実行委員会として運営に関わる機会を頂戴しました。開催前には、「高校生に化学の面白さをもっと知って欲しい」という強い想いから始まった高校化学グランドコンテストは、「化学の甲子園」とも呼ばれる全国的なイベントであり、第10回以降は台湾やシンガポールの高校生も発表する国際大会となったという、長い歴史と熱い想いを中沢浩先生から詳細に伺いました。その想いに共感すると同時に、主催者の一員としての重責を感じたことを覚えています。

開催運営側としては大変なことも多くありましたが、キラキラした目で自分達の研究を熱く語る高校生と出会うと、疲れなどふっとびました。口頭発表、ポスター発表とも、チーム一丸となって化学を語る姿に、感動を覚えました。高い研究レベルは勿論、自分達の研究を見て下さい、という積極的な発表姿勢が特に印象に残っています。誇りに満ちた目の輝きで周囲の人を呼び止め、慣れない口調ではありましたが、伝えたいという必死の思いをのせた言葉やジェスチャーは、その一つ一つが聞く人の心に届いたであろうと思います。

ポスター発表後の懇親会では、食欲旺盛な高校生でも、食事よりも親睦を深めることに一生懸命で、化学が好きな生徒同士、教員や参加した大学生とも、非常に活発に会話を楽しむ姿が印象的で、日本各地、台湾、シンガポールの高校生の間には、化学を志す一体感が生まれていたように思います。我が国の研究力が落ち込んでいる、と嘆かれる声を聞く昨今ですが、いやいやどうして、こんなに熱い高校生のみなさんが化学を楽しんで研究しているんだ、という姿を見て、我が国の化学の未来は明るいと実感することができました。

この高校化学グランドコンテストは、何といっても、高校生?教員を含む参加者のみなさんが、化学を楽しんで語れる仲間が国内外にこんなに沢山いるんだ、ということを実感できる素晴らしい機会ではないかと思います。この出会いを大切にして、みなさんとまた近い将来、研究者仲間として再び出会える日を楽しみにしております。

今回、高校化学グランドコンテストの新たな歴史の幕開けとして、芝浦工業大学のみなさまが主催してくださり、こうして所属が変わった私にも審査員として高校化学グランドコンテストに携われる機会を下さいましたことに、心より感謝いたします。
お問い合わせ
学校法人芝浦工業大学 入試?広報部内
高校化学グランドコンテスト事務局
〒135-8548 東京都江東区豊洲3-7-5
TEL:03-5859-7985
E-mail:staff-gracon@ow.shibaura-it.ac.jp